2009年9月2日 教える人・高城順子
酢豚 撮影・大山克巳
こんがり揚げた豚肉と、たっぷりの野菜に甘酢っぱいあんをからめた、酢豚。夏の疲れが抜けない時分に食べれば、元気が出る一品です。
なのに、具の種類の多さや肉を揚げる手間が敬遠されて、「食べたいけれど作らない」おかずのひとつ。もう少し簡単に作れないでしょうか、と料理研究家の高城順子さんにお願いしました。
「トンカツ用のロースの厚切りとタマネギ、ピーマンだけを使いましょう。これなら材料の種類も手順も少なく、気楽に取りかかれますよ」
豚肉は肩ロースの塊を3、4センチ角に切るのが理想ですが、手に入りやすく扱いが楽なのはトンカツ用。深さ2、3センチと少ない油で揚げられるのも利点です。カレー用の小さな角切りと違い、大ぶりに切って使うので、縮んで硬くなることもありません。
揚げ油の温度も大事です。「初めは低温でじっくり中まで火を通し、最後に火を強め、表面をカリッときつね色に仕上げます」と高城さん。
野菜は種類を絞る代わりに、赤ピーマンで彩りを添えました。作り慣れたら、戻した干しシイタケや、下ゆでしたニンジン、タケノコも加え、正統派の酢豚もお試しください。
また、甘酢の砂糖の量を控えたい人は、普通の酢ではなく、甘みとうまみの強い黒酢を使うといいそうです。
今回は、あんにとろみをつける手順も、だまにならない方法を紹介しています。片栗粉は、初めから調味料と一緒に甘酢あんの材料に混ぜておき、野菜と肉を炒(いた)め合わせた鍋へ、ジュワン、と一気に加えます。煮立つと同時に、とろりとします。揚げたての肉の衣が崩れないうちに、テーブルに運びましょう。
◇栄養ワンポイント
さっぱりとした酢の酸味が、揚げた肉の脂っこさをカバーしてくれるので、食欲のない時も食べやすい。夏ばて気味の人のエネルギー補給にもぴったりの料理。
献立例=ザーサイと長ネギのスープ、セロリとチンゲンサイのからしあえ、ごはん、梨(管理栄養士・宗像伸子)
レシピ
1人前379キロカロリー、塩分2.7グラム
【材料】(2人前)
豚ロース150グラム(トンカツ用の厚切り1、2枚)、下味(しょうゆ小さじ1、酒小さじ半分)、片栗粉大さじ2か3、タマネギ半個、ピーマン2個、赤ピーマン1個、サラダ油大さじ半分、甘酢あん(砂糖大さじ2.5、酢大さじ1.5、しょうゆ大さじ1.5、酒小さじ半分、塩少々、鶏ガラスープのもと小さじ4分の1、湯3分の1カップ、片栗粉大さじ半分)、揚げ油適量
(1)豚肉を3、4センチ角に切って下味をもみこみ、5~10分おく。
(2)タマネギを幅2センチのくし形に、ピーマンを乱切りにする。
(3)豚肉の汁気を切って片栗粉をまぶし、余分な粉をはたき落とす。
(4)フライパンに深さ2センチくらいの油を入れて火にかけ、ぬるめ(160~170度)に熱して肉を入れる。時々はしで返しながら2分揚げ、肉が浮いたら強火にして10秒ほど揚げ、カラッとさせて取り出す。
(5)甘酢あんの材料を合わせておく。(6)中華鍋を熱してサラダ油を入れ、強火でタマネギ、ピーマンの順に炒める。
(7)タマネギが透き通ったら豚肉を加えて炒め合わせ、(5)をかき混ぜて一気に加え、混ぜながら煮立てる。とろみがつけば火を止める。
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