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2008年05月28日

教える人・高城順子

 顔にあばた(中国語で「麻」)のある女の人が作ったことから「麻婆(マーボー)豆腐」と名付けられたと言われる、四川料理の代表メニュー。市販の合わせ調味料もありますが、豆腐とひき肉を炒(いた)め煮するだけの簡単さです。挑戦してみませんか。中国のみそ、豆板醤(トウバンジャン)、甜麺醤(テンメンジャン)で本格的な味になります。 




 

写真

麻婆豆腐 撮影・大山克巳

 豆板醤は唐辛子みそ、甜麺醤は甘みのあるみそと覚えてください。手に入れやすいので、常備しておけば、ほかの炒め料理やつけみそにも使えて、役立ちます。今回は基本的な分量を紹介しますが、辛いのが好きならば豆板醤を増やすなど、比率を変えても大丈夫。「好みにぴったり合った味つけにできるのも、手作りならでは」と料理研究家の高城順子さんは言います。

 みそはよく炒め、香りを立てます。火を入れることで、みその日なたくさい保存臭を飛ばし生き返らせます。

 豆腐を鍋に加えたら、鍋をゆすりながらほぐします。豆腐が崩れないよう、ネギを加えた後も、へらでひっくり返そうとせず、へらを鍋の手前にあて、鍋底から離さずに向こう側へ静かに動かします。豆腐が自然に動き、混ざります。「炒める」と思うと激しくへらを動かしたくなりますが、ここは「煮る」感覚で。

 水溶き片栗粉を加え沸騰させた後、高城さんは火を止め1分ほどおきました。「この間に豆腐の水分が出てきます。再び沸騰させて水分を飛ばすと、とろみがしっかりして水っぽくなりません」

 器に盛り、粉サンショウをふります。「ウナギのかば焼きに付いてくるサンショウでもいいんですよ」。熱さもごちそうです、すぐに食卓へ。

◇栄養ワンポイント

 豆腐とひき肉を使い、植物性と動物性たんぱく質の両方がとれる主菜。特に豆腐など大豆製品は、畑の肉と言われるほど、植物性たんぱく質の中では良質とされる。軟らかいので食欲がない時や歯の具合が悪い時も食べやすい。

 献立例=チンゲン菜とキクラゲの中華風スープ、キャベツとニンジンとサヤエンドウの三杯酢、ご飯、杏仁豆腐(アンニントウフ)

(管理栄養士・宗像伸子)


 

レシピ

1人前317キロカロリー、塩分3.2グラム

【材料】(2人前)

木綿豆腐1丁、豚ひき肉70グラム、長ネギ半本、スープ260cc(または鶏ガラスープのもと小さじ半分と水260cc)、豆板醤小さじ2~3、甜麺醤小さじ2、調味料A(しょうゆ大さじ1強、酒大さじ1、コショウ少々)、片栗粉大さじ1、水大さじ2、サラダ油大さじ1.5、粉サンショウ少々

(1)豆腐を熱湯で中まで温まる程度にゆでるか、ペーパータオルに包んで耐熱皿に載せ、レンジ(600ワット)で1分半加熱し、水切りする。1センチの角切りにする。

(2)長ネギに包丁で斜めに幅5ミリ程度で5、6本切れ目を入れ蛇腹状にし(先は切り離さない)、端からみじん切りにする。調味料Aは合わせておく。片栗粉と水を合わせ水溶き片栗粉を作る。

(3)中華鍋を熱してサラダ油を入れ、ひき肉を入れ強火でほぐしながら炒める。肉がぽろぽろになり色が白く変わったら、豆板醤、甜麺醤の順に入れ炒める。なじんで油が浮かんできたら、スープ、調味料Aを加え、よく混ぜる。

(4)豆腐を加え、煮立ったら中火にして約1分煮る。

(5)長ネギを加えて混ぜ、水溶き片栗粉を回し入れ、鍋を揺すりながら全体に混ぜてとろみをつける。火を止め1分ほどおき、再び火にかけ一煮立ちさせる。

(6)器に盛る。好みで粉サンショウを。

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