close
2007年11月12日

 浜田市佐野町の農家、岡本栄峰さん(64)は、自ら育てた大豆を使った豆腐を作り、「長寿の里」ブランドで販売している。産地が明らかな上、風味豊かで豆の味が生きていると、農産物直売所や市内の居酒屋などで人気だ。



収穫を控えた大豆を見る岡本栄峰さん=浜田市佐野町で

 岡本さんは、米と大豆を生産する農家。水稲の転作として大豆を作り始めたが、大豆のまま販売しては値段が安いため、付加価値をつけようと、91年から豆腐作りを始めた。

 島根県の自然豊かで、長寿というイメージから、「長寿の里」と命名。今年は4ヘクタールで原料にする大豆を育てている。ほとんどを豆腐に加工し、一部でみそも作る。

 原料は、その年にとれた大豆とにがりのみ。味を左右する水は、井戸からとっている。自宅近くの加工場で週2回製造し、年間の生産量は3万~4万丁。最初は、知人らに販売していたが、次第に販路が増え、安定してきた。岡本さんは「ほかの豆腐に比べても、味には自信がある」と胸をはる。

 大豆の国内自給率は5%程度で、食用に限っても2割程度。ほとんどをアメリカ、ブラジル、カナダ、中国などから輸入している。

 このような状況のもとで、自家生産した大豆を使った豆腐は希少品だ。岡本さんの豆腐の値段は、直売所などで1丁160円程度とやや高めだが、安全・安心志向もあり、固定客がある。

 運送コストの問題から、販売は、浜田市内に限られる。岡本さんは「ほかと同じ物を作ってもダメ。本当においしいと言われる物を作り続けたい」と話した。

 岡本さんの豆腐は、浜田市黒川町の「産直きんさい市場」などで販売されている。
arrow
arrow
    全站熱搜

    rjivoe 發表在 痞客邦 留言(0) 人氣()