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2008年01月24日

 今年春からのファッションで、カラフルな色や柄が久しぶりに復活しそうだ。去年まで黒やグレーの無彩色が主流だったパリやミラノのコレクションで、08年春夏ものは百花繚乱(ひゃっかりょうらん)の色・柄があふれた。軽やかで、幸福感に満ちた今年の装いを楽しんでみてはいかがだろう。



バレンシアガ=大原広和氏撮影


水彩画調の花柄のドレス(ステラ・マッカートニー)


イヴ・サンローラン=大原広和氏撮影


チェック柄が透けるドレス(ブルックスブラザーズ)

 黄色に緑、フューシャピンク……。春物の鮮やかな色のバリエーションは、花や果物、草木など自然界から得た色彩が多い。

 たった1枚でコーディネートが決まりやすいワンピースにも、さまざまな色が登場している。自分の顔映りの良い色をみつけて試してみたい。強い色同士を組み合わせても面白い。暖色には暖色、寒色には寒色を合わせると失敗が少ない。

 柄も多彩だ。なかでも注目されているのが、花のモチーフ。花の種類に限りはなく、たくさんの花が咲きそろった花畑のような絵柄が中心だ。にじんだタッチの水彩画調や70年代ヒッピー風の小花柄などロマンチックなタイプが注目されている。バレンシアガはモネの絵をイメージに花柄を全面にプリントしたスーツを発表した。ステラ・マッカートニーは生き生きと咲き乱れる花をゆったりとしたドレスに描いた。

 同じ草花でもエスニック調なら大人っぽい雰囲気になる。アースカラーなど落ちついた色合いの中に、鮮やかな色が差し込まれているのが今年風。柄と柄をミックスしてもいい。

 うきうきするような楽しい柄も増えた。筆頭は星。アンディ・ウォーホルら60年代のポップアート作品を思わせる明るさだ。シャネルは米国の国旗風、イヴ・サンローランは虹色の星形ブローチを肩に飾った。

 シャープな柄の代表はチェック。グッチは濃色のチェックで少年っぽいシャツスーツを作り、ブルックスブラザーズは柄をかすませて優しい陰影をつけたドレスを出している。

 春夏物といえば一般にきれいな色・柄が多いが、これほどメーンのトレンドになることは久しくなかった。ユナイテッドアローズは、期中を通じるテーマを前シーズンの「質感」から「色」に変えた。

 ウイメンズファッションディレクターの小野瀬慶子さんは「表面的な装飾よりも、精神的な充足感を求める流れの中で、明るく幸せそうな色や柄は、その象徴になるのでは」と語る。

 バーニーズ・ニューヨークでは、冬物セール中にもかかわらず、例年にない早さで既に春夏の色柄ものが動き始めているという。まずは小物から春らしさを取り入れる傾向があり、ターコイズブルーのクラッチバッグや、フューシャピンクのウエッジソールなどが人気。「プリントの取扱量は今季50%を超え、無地との比率が逆転。懐かしい雰囲気の花柄やエスニック調のものが目立ちます」
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