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2008年02月06日

 冬野菜のおいしい季節です。みずみずしく、甘みたっぷりの大根に、牛肉の濃厚なうまみをのせた煮込み料理、蘿蔔メン牛腱子(ルオブォメンニュチェンヅ)をご紹介します。



ルオ・ブォ・メン・ニュ・チェン・ヅ 撮影・越田悟全

 肉はステーキにするならば、ヒレなど軟らかい部位がよいのですが、煮物には脂やスジがあるスネ肉やバラ肉が向いています。カレー、シチュー用に切ってある肉でも、豚のスペアリブを使ってもよいでしょう。

 材料は、煮る前にそれぞれひと手間かけます。

 肉は油を敷いた鍋で焼きます。「煎(ジェン)」と呼ぶ調理法です。よく熱した鍋に入れて、しばらく触らずにおきましょう。下側にしっかり焼き目がついてから、時々返し、全体に焦げ色を付け、香ばしさを出します。しょうゆをまぶすのも、そのためです。回りを焼き固めて煮崩れを防ぐと同時に、余分な脂を焼き出す意味もあります。

 この作り方では、大根を入れる前に肉だけで1時間ほど煮ます。歯ごたえが残る程度の、この硬さがおいしいと思いますが、軟らかい方がお好みの方は、もう20分くらい煮る時間を長くしてもかまいません。

 大根は、煮る前に油で揚げます。独特の臭みがとれて、こく、まろみが生まれます。里芋やトウガンなども同じです。油をもって材料を制する調理法は、中国料理の最大の特徴といえるかも知れません。

 揚げて中まで火を通すのではなく、表面を固める程度と考えてください。また別の方法として、揚げずに5、6分下ゆでして鍋に加えてもよいでしょう。(「竹爐山房」主人)



レシピ
【材料】(3、4人前)

 牛スネ肉300グラム、大根400グラム、ネギ1本、ニンニク中2粒、ショウガ1片、香辛料〈唐辛子1本、八角、桂皮(けいひ)、陳皮各1片〉、調味料〈紹興酒大さじ3、しょうゆ大さじ3、砂糖大さじ1〉、片栗粉大さじ半分、ゴマ油小さじ2、揚げ油適量


【作り方】

(1)牛スネ肉をひと口大のぶつ切りにする(煮た時に縮むことを考え、繊維に沿って縦長にするとよい)。肉にしょうゆ大さじ1(分量外)をまぶし、ニンニク、ショウガをぶつ切りにする。

(2)鍋に油大さじ3杯程度を熱し、強火でよく熱して肉を入れ、全体にしっかり焦げ色がつくまで4、5分焼く。

(3)肉の鍋に水1000cc、ニンニク、ショウガ、香辛料、調味料を加え、沸騰したら丁寧にアクをすくう。落としぶたをして中火で1時間煮る。

(4)大根の皮をむき、ひと口大の乱切りにして角を面取りする。揚げ油を180℃程度に熱し、大根を入れて3、4分揚げる。

(5)鍋に大根を加え、20分ほど煮て軟らかくなったら、ネギを斜め切りにして加える。片栗粉を水大さじ1でといて煮汁に回し入れ、とろみをつける。最後にゴマ油をたらし、小ぶりの土鍋や器に盛る。
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