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2009年7月1日                                                                           教える人・土井信子

写真イワシのつみれ汁 撮影・大山克巳

 今回はイワシのつみれを手作りしましょう。「イワシは身が軟らかく、扱いやすいですよ。背が青く光って腹にハリがあり、目が充血していないものを。鮮度が命です」と家庭料理研究家の土井信子さん。

 小ぶりのイワシを手に入れたら、手開きでおろします。包丁を使うより手早くできて簡単。でも、まわりが汚れ、においが残りやすいので、広げた新聞紙の上で作業するのがおすすめです。

 手で頭をちぎるようにして、そのまま引っ張れば、ほら内臓が出てきます。手開きは、両手の親指を使って。腹の真ん中に入れ、中骨に沿って動かすだけで、スルスル身が開きます。取り出した内臓は新聞紙に丸めて捨てましょう。身をまな板に載せたら、手で中骨をはがします。その前に、まな板を水でぬらすのを忘れずに。血やにおいがしみこむのを防ぎます。

 たたいたイワシとほかの材料をすり鉢に入れ、すり混ぜます。「臭みを抑えるショウガとみそがポイントです」。粘りが出てきましたか。

 親指と人さし指で絞り出し、スプーンですくい取って一つずつ団子にし、煮立たせただしに入れていきます。「うちではつみれ汁を『イワシのつみいれ』とも呼びますよ」。「つみれ」は材料をつまんで汁に入れるから「摘み入れ」といったのが略されたものです。しばらくしてプクプクッと浮き上がってきたら、火が通った証拠です。

 みそ汁仕立てにしましたが、おすましでもいいのです。そのときは、つみれのたねのほうにみそを多めに入れて味を濃いめにします。

 新鮮なイワシで作ったつみれ汁は生臭みがなく、うまみがじんわり。食べるほどに元気が出てきます。

◇栄養ワンポイント

 イワシは、動脈硬化や高脂血症の予防や改善に役立つとされる不飽和脂肪酸が豊富。カルシウムの吸収をよくするビタミンDも多く、骨ごと食べると、よりいい。

 献立例=鶏肉とチンゲン菜のピリ辛いため、新ジャガとスナップエンドウの煮物、オカヒジキの辛子あえ、ご飯(管理栄養士・宗像伸子)

 

レシピ

1人前121キロカロリー、塩分2.1グラム

【材料】(4人前)

 イワシ(小)250~300グラム、ショウガ10グラム、赤だしみそ10グラム、小麦粉大さじ1、昆布だし900cc、干しシイタケ4枚、青ネギ1本、信州みそ40グラム

(1)シイタケは水で戻し、軸をとってイチョウ切りにする。ショウガはおろして、汁をしぼる。青ネギは小口切りにする。

(2)イワシの頭を手でちぎりながら引っ張り、内臓を抜き取る。イワシを両手で持ち、腹の真ん中あたりの身と中骨の間に両親指をグッと入れ、頭か尾に向かって中骨に沿って指をすべらせて身を開く。まな板に置き、片手で尾のほうを押さえ、中骨をはがすように取る。

(3)ボウルに氷水を用意し、イワシを洗う。水気をふき、細切りにして包丁で細かくなるまでたたく。

(4)すり鉢にイワシとショウガ汁を入れてよくすり、赤だしみそと小麦粉を加えてさらにすり混ぜる。

(5)だしを中火にかけ、煮たたせる。すり身を片手に載せ、親指と人さし指で絞り出しながら一口サイズの団子状にし、スプーンですくって、だしの中に入れていく。シイタケも加える。

(6)信州みそを溶き入れる。

(7)おわんに盛り、青ネギをあしらう。

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