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2009年10月21日                                        教える人・浜田ひろみ

写真肉豆腐 撮影・大山克巳

 パパッと手早く出来て、家族みんなが喜ぶ――。うれしいおかずが「肉豆腐」です。「味が決まらない」「水っぽい」という悩みとさよならする方法を、料理研究家の浜田ひろみさんに教わります。すき焼きに負けない満足感を味わってください。

 料理を始めたら5分で仕上げます。大事なのは、その前の材料選びと段取り。「途中で慌てないよう、手順を頭に入れ、コンロの周囲に使うものをそろえて」と浜田さん。

 牛肉は、上等の切り落としを用意しました。冷蔵庫から出してすぐ使わないで、室温で脂肪が軟らかくなり、肉のつやが出るまで置いておきます。赤身肉ならお店で牛脂を少し分けてもらい、初めに炒(いた)めて脂を出してから肉を入れるとひと味アップします。

 「水っぽさ」の原因は、豆腐かもしれません。煮くずれしない硬めの木綿豆腐を選び、水切りすれば、味がよく入り、水っぽさも防げます。

 キノコは歯ごたえのエリンギ、風味のマイタケなど2、3種を混ぜると味わいが深まります。寒さに向かって甘みの増してくる長ネギは、青い部分まで使い切ります。

 味つけの調味料は、砂糖1・酒1・しょうゆ1の割合。浜田さんは樹脂加工の炒め鍋を使います。焦げつかず、口の広い形なので、焼く、煮る、煮詰めるという一連の流れが失敗なくこなせます。

 肉は初めにさっと炒めて味つけしたら取り出す。豆腐を焼き付け、キノコとネギを加えたらもう混ぜません。牛肉を鍋に戻すとき豆腐や野菜の上に広げるのは、肉に火が通りすぎるのを防ぐ工夫です。さらさらの煮汁につやがでてとろみがつき、よい香りがしたら完成の合図です。好みで七味唐辛子をふって。

◇栄養ワンポイント

 牛肉に鉄分、豆腐でカルシウム、キノコの食物繊維と一品で栄養面も充実している。キノコたっぷりでボリュームの割にカロリー控えめ。ダイエット中なら、切り落としを赤身肉にかえればさらにヘルシーに。

 献立例=かきたま汁、春菊と白菜の辛子あえ、サツマイモの茶きんしぼり、ご飯(管理栄養士・宗像伸子)

 

レシピ

1人前310キロカロリー、塩分1.4グラム

【材料】(2人前)

 木綿豆腐2分の1丁(180グラム)、牛肉切り落とし150グラム、エリンギ50グラム、マイタケ50グラム、長ネギ1本(100グラム)、三温糖または砂糖、酒、しょうゆ各大さじ1、水4分の1カップ、七味唐辛子少々

(1)エリンギは長さを半分にして縦に厚さ5ミリに切る。マイタケはひと口大にほぐす。長ネギは斜め切りにする。豆腐はキッチンペーパーにのせ、水切りをして、ひと口大のやっこに切る。

(2)樹脂加工の炒め鍋を強めの中火にかけて、牛肉を入れて手早くほぐし炒める。焼き色がついてきたら砂糖を振り、酒を回しかける。全体をひと混ぜし、肉の赤みが残る程度で取り出す。

(3)続いて炒め鍋に豆腐を並べる。肉から出た焼き汁をからめるように両面を焼き付け、しょうゆを回しかける。

(4)エリンギ、マイタケ、長ネギを入れて水を加えて煮立てる。牛肉を広げてのせ、煮汁をかけながら2、3分煮詰める。汁が少し残るくらいに仕上げる。中身を崩さないように、鍋ごと一気に滑らせて器に移し、はしでととのえる。七味唐辛子を添える。

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